学校法人別府大学理事長 　日高 紘一郎

　学校法人別府大学は、別府大学の母体である豊州女学校が明治４１年に開設されて以来、今年で創立１０６周年を迎えます。本学園が、保育園・幼稚園から大学院までを擁する総合学園として発展してまいりましたのは、ひとえに学園を支えてくださいました各界関係者のご理解とご支援の賜物であり、改めて感謝申し上げます。

　いま世界は、歴史的に見て大きな変革期にあります。経済のグロ一バル化が急速に進み、国際競争が激しくなっています。また、自然エネルギー資源への転換も加速し、地球温暖化への対策も引き続き行われています。更に、知識基盤社会が進展するなかで、情報の活用やイノベーションの創出が飛躍的に重要となっています。そして、このような変化は、この大分・別府の地にも着実に浸透して影響を及ぼしています。
　これからの大学には、このように大きく変動する社会情勢に対応して、国際的にも通用する幅広い教養と専門性、高い倫理感と主体性を身に付け、社会の発展に積極的に貢献しようとする「２１世紀型市民」を育成することが強く求められています。

　本学は、このような時代の要請に応えるため、学生が修得すべき学習成果を明確にし、「何を教えるか」ではなく「何ができるようになるか」に力点を置いた教育改革を進め、順次性のある体系的な教育課程の編成や授業内容の工夫・改善などを進めています。
　また、各学年にゼミ形式の授業を配置することによって本学の伝統である少人数教育をさらに徹底し、学生の個性を尊重した極め細かな教育を行うよう努めています。
　さらに、別府大学が目指すべき将来像とそれを着実に遠成するための具体的計画を明らかにして、平成２４年度から５年間の中期計画を実施しています。
　これは、明確な具体的行動を明らかにした各年度の事業計画に反映され、着実に具現化を果たしています。

　私どもは、地域に根ざした私立総合学園として、これからも建学の精神「真理はわれらを自由にする」に立脚し、社会の期待に応える教育研究を進めるとともに、これを基盤とした地域貢献にも尽くしてまいります。
　今後ともご理解とご支援を賜りますよう衷心からお願い申し上げます。